1.笹川企業再生ファンドについて
【存在意義】
中小企業金融円滑化法の終了後に銀行等に返済リスケジュールに応じてもらえなくなった優良な中小企業およびその経営者を再生させること。
その先には日本の企業の大多数を占める中小企業を活性化させ、日本経済全体を盛り上げていくことにも繋げていくこと。
【再生の流れ】
銀行から対象会社の再生を打診されてからのスタートになります。
(その際に銀行は、対象会社の債権が管理ポストにあったり貸倒引当の対象になっている等で金融庁からの指導で処理を迫られる可能性もある為、外部に対象債権を売却の意向があると考えられます。)
その後、中小企業庁傘下の中小企業再生支援協議会で再生のお墨付きを得た対象会社の不良部分を清算することで対象会社の再生を計っていきます。
【ファンドの必要性】
対象会社の不良部分を清算した後に、運転資金を融資したり出資したりする為に必要になります。
ファンドへの投資家と現オーナーの意向によりEXIT手法は異なりますが、主な例として下記を考えています。
- 現オーナー一族の後継者へ分割払により株式譲渡
- スポンサー候補先となる事業会社へ予め打診をしておき、新会社設立後、転売
- その他同業種などの企業をM&Aや合併により、バリューアップの上、M&A案件として売却
2.企業再生ファンドのしくみ
業績はいいが債務が大きく返済が困難な企業を良い部分と悪い部分に分割し良い部分をファンドが支援し新しい会社として再生します。
悪い部分は清算します。もちろん債権者の同意が必要ですので交渉はファンド側が行います。
新しい会社は旧経営陣、創業者などが買い戻すことも可能で2~3年かけてファンド指導で新会社を軌道に乗せて買い戻しが可能なので事業意欲も衰えることなく事業継続が可能です。
【企業再生ファンドの意義】
日本技術の先端を行く企業でも伝統ある企業でも債務超過で倒産すれば技術も伝統もなくなります。
債務さえ整理出来れば順調に推移する企業もたくさんあります
それらを倒産させずに救えれば日本の国力も保てますし、雇用も守れます。
貴重な企業を消滅させることなく再生することは社会貢献そのものと考えられます。
【企業再生ファンドの内容】
再生企業の良い部分(技術、伝統、文化)を残しそれらを新会社として設立し経営の指導を行うことで財務改善、健全経営を行います。
軌道に乗ればM&Aもしくは売却を行い利回りを確保します。
旧経営陣では出来なかった銀行などの債権者との交渉を行うことで本ファンドの存在が重要となります。
証券会社、債権回収会社などの協力も得ており交渉をスムーズに行うことで再生の実現を行います。